行政書士市井しんじ事務所

第48条(口頭審理)

前条第3項の通知を受けた容疑者は、同項の認定に異議があるときは、その通知を受けた日から3日以内に、口頭をもつて、特別審理官に対し口頭審理の請求をすることができる。

前条(第48条)第3項「主任審査官への通知(退去強制事由に該当)」
入国審査官により退去強制対象者と判断された容疑者は、その認定に異議があるときは、3日以内に特別審査官に対して、口頭で、口頭審理の請求をすることが出来ます。

2 入国審査官は、前項の口頭審理の請求があつたときは、第45条第2項の調書その他の関係書類を特別審理官に提出しなければならない。

第45条第2項「入国審査官の調書の作成」
入国審査官は、口頭審理の請求があった場合は、作成した調書や関係資料を特別審査官に提出しなければなりません。

3 特別審理官は、第一項の口頭審理の請求があつたときは、容疑者に対し、時及び場所を通知して速やかに口頭審理を行わなければならない。

入国審査官に代わって、特別審理官が再度調査を行ないます。

4 特別審理官は、前項の口頭審理を行った場合には、口頭審理に関する調書を作成しなければならない。

入国審査官の取り調べと同様に、特別審理官も調書を作成します。

5 第10条第3項から第6項までの規定は、第3項の口頭審理の手続に準用する。

第10条(口頭審理)第3項〜第6項「尋問や資料の提出等」
上陸時の口頭審理の規定が準用されています。

6 特別審理官は、口頭審理の結果、前条第3項の認定が事実に相違すると判定したとき(容疑者が第24条各号のいずれにも該当しないことを理由とする場合に限る。)は、直ちにその者を放免しなければならない。

前条(第47条)第3項「主任審査官への通知(退去強制事由に該当)」
第24条各号「退去強制事由」
特別審理官は、退去強制事由に該当しないと判断した場合は、その外国人を直ちに放免しなければなりません。

7 特別審理官は、口頭審理の結果、前条第三項の認定が事実に相違すると判定したとき(容疑者が出国命令対象者に該当することを理由とする場合に限る。)は、速やかに主任審査官にその旨を知らせなければならない。この場合において、特別審理官は、当該容疑者が第55条の3第1項の規定により出国命令を受けたときは、直ちにその者を放免しなければならない。

第55条の3第1項「期限を定めた出国命令」
特別審理官は退去強制ではなく、出国命令の対象者と該当するときは、主任審査官に報告するとともに、その外国人が出国命令を受けたときは、その外国人を直ちに放免しなければなりません。

8 特別審理官は、口頭審理の結果、前条第3項の認定が誤りがないと判定したときは、速やかに主任審査官及び当該容疑者にその旨を知らせるとともに、当該容疑者に対し、第49条の規定により異議を申し出ることができる旨を知らせなければならない。

特別審理官は、口頭審理の結果、前条第3項(主任審査官の通知)の認定に誤りがないと判断した場合は、その容疑者と主任審査官に報告しなければなりません。

 

また、その容疑者に対して異議の申し出(次条(第49条)で解説します)ができることを知らせなければなりません。

9 前項の通知を受けた場合において、当該容疑者が同項の判定に服したときは、主任審査官は、その者に対し、異議を申し出ない旨を記載した文書に署名させ、速やかに第51条の規定による退去強制令書を発付しなければならない。

容疑者が異議を申し出ないときは、主任審査官はその外国人に対して、「異議の申し立てをしません」という書面に署名をさせ、退去強制令書を発付しなければなりません。

 

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