行政書士市井しんじ事務所

道路占有許可

道路占有許可が必要になる条件

道路占用許可申請は「占用」の名称が示すとおり、申請者が道路の一部を占用するための許可申請です。

 

国民や市民の共有財産である道路は、利用者が公平に利用できるものでなくてはいけません。

 

そのため、道路占用許可を得ることができるのは、道路占用を許可しても公益に反さないものに限られます。

 

1. 看板を出したい

店やビルの壁面に看板を設置する場合、看板が道路に突出する計画であれば道路占用許可が必要になります。

 

看板は許可基準の中にありますから、歩道であれば道路から2.5m以上、車道であれば4.5m以上の空間を確保できれば許可を受けることができます。

 

同じ様に屋号を表示したものであっても、道路に置く看板やのぼり旗は道路占用許可基準に適合しないので注意が必要です。

2. 工事のために足場を組みたい

建物を新築する際に建物が道路ぎりぎりまで建つために、外部足場や仮囲いがどうしても道路に突出してしまうことがあります。あるいは足場は敷地内に収まっても、アサガオと呼ばれる落下防止柵が道路に突出してしまうこともあります。

 

こうした工事用の工作物が道路を占用するケースも許可基準に定められており、許可を受けることができます。

 

3. お店が道路にはみ出してしまう

外壁、ドア、窓、ショーケース、カウンター、室外機などが道路に突出することは、建築基準法違反になるので認められません。

 

床をウッドデッキ形状で突出させることは道路占用許可基準に抵触するので認められません。

 

店に付随するもので道路占用許可が受けられるのは、庇形状の日よけテントや投光器です。看板と同様に歩道は2.5m以上(投光器は3.5m)、車道は4.5m以上空間を確保する必要があります

 

道路占有許可とは?

1. 道路占有の許可基準

許可基準はそれぞれの自治体で定めていますので、最終的には申請先の窓口で確認をする必要があります。ここでは概ね全国的に共通している基準についてご説明します。

 

袖看板は道路からの突き出し1m以内のもので、道路から看板の下端までの高さが4.5m〜4.7m以上あれば許可基準に適合します。ただし歩道は2.5m以上とすることができます。

 

庇形状の日よけテントは、道路からの出寸法が0.5〜1.0mと認められる範囲が自治体によって様々です。高さの基準は袖看板と同じで日よけテントの最下部が測定点になります。

 

工事用の足場は道路の突出が1m以内が許可基準です。自治体によっては、「かつ歩道復員の1/3以内」と定めているところもあります。上空を占有する場合も許容出寸法は同じです。
下端までの高さは歩道であれば2.5〜3.0m以上、車道であれば4.5〜4.7mという基準が設けられています。

 

工事用の道路占用は、支柱を立てればさらに占有の出寸法を伸ばせる自治体もあります。しかし反対にこのタイプを想定していない自治体もあり、工事着手に際しては担当窓口と十分な協議が必要です。

2. 道路を占有できる期間

許可を受けられる占用期間は、公益企業であれば10年ですが、その他の一般許可は5年が期限とされています。

 

さらに占用を続けたい場合は、更新手続が必要です。

3. 道路占有許可の申請費用

申請手数料は自治体によって異なります。手数料が不要の自治体が多数です。

4. 道路占有料が必要

道路を占有した場合、道路管理者に道路占用料を支払うことになります。これもそれぞれの自治体が条例で定めていますので、都市によってまちまちです。

 

国道を占用した場合は、国土交通省の定めた占用料によりますので、これを以下に示します。なお国の場合は、全国を第一級地から第五級地に分類して料金を定めています。ここでは首都圏や県庁所在地の多くが適用される第一級地の占用料を示します。

種類

単位

占有料

看板

表示面積1uにつき(1年)

19,000円

工事用施設

占有面積1uにつき(1月)

1,900円

年間を通して設置されている看板と違って、工事用施設は1年以内に撤去されるものがほとんどですから、月単位で料金が定められています。

 

看板は表示面積で料金が定められています。袖看板は通常両面表示ですから、それぞれの面積が換算されます。自治体によっては、こうしたケースは片面の1.5倍が対象になるところもあります。

5. 申請期間

申請してから問題が無ければ2〜3週間程度で許可が下ります。

 

にぎわいの創出のための道路占用許可の特例

地域の活性化や都市の賑わいを創出するために、道路占用許可の許可基準を一部見直しすることを国が提唱しています。

 

1. 路上イベントの特例

地方公共団体が主催するものや支援するイベントに限り、道路占用許可の許可基準が緩和されるようになりました。

 

このため、これまで認められなかった「テント、パラソル、ステージ、やぐら、音響用機器」などの設置に対して道路占用許可がおりるケースが全国的に増加しています。

 

2. オープンカフェの特例

路上にパラソルやテーブルを出す、いわゆるオープンカフェの形式に対して道路占用許可がおりることは、基本的にはありません。

 

ところがこれも「にぎわい・交流の創出のための道路占用許可の特例」として認められるケースがいくつか出現しています。

 

これはある一定のエリアを市町村が「都市再生整備計画の区域」と位置づけることによって食事施設や自転車駐車器具の占用許可基準が緩和される制度です。

 

道路占有許可の申請手続き

1. 道路申請許可申請の申請官庁は?

道路の種類によって申請場所が異なります。

2. 申請手続き

申請の前には事前協議が必要です。

道路の種類

管理者

担当官公署(申請先)

高速自動車道

国土交通大臣

〇〇高速道路株式会社

一般国道(指定区間)

国土交通大臣

〇〇国道事務所

一般国道(その他)

県知事

県土木事務所

県道

県知事

県土木事務所

市道

市長

市建設部など

道路占用許可申請は、各自治体が定めた書式によって記入をしていきます。図面は「位置図」「平面図」「断面図」が必要です。位置図とは地図のようなもので、たとえば看板を設置しようとするならば、その建物が地区のどこに位置しているのかを示します。

 

市販の地図を用いて作成する場合は、著作権違反にならないよう複製許諾シールを貼りましょう。

 

平面図は看板と道路を上から見た図です。この図面で道路を何u占有しているのかを示します。

 

断面図は真上から看板を切断したところを真横から見ている図です。これで道路からの高さ、道路突出長さ、看板の表示面積が分かります。

 

図面は通常、看板会社が作成してくれますが、入手できない場合は自分で書きましょう。その場合道路から高さ、突出長さ、看板の大きさを正確に把握する必要があります。

3. 更新手続きに必要なもの

満了期間が近づくと許可した官公署から往復はがきで「道路占用期間満了通知書」が郵送されてきます。これに必要事項を書いて返送すればいいのです。

 

必要な添付書類(占有許可申請)

豊田加茂建設事務所HPより

 

様式第5 道路占用(許可申請、協議)書に下記の書類を添付の上、2部提出

位置図
土地整理図(公図)の写し
計画平面図
構造等の詳細図
道路縦横断図
占用面積の求積図
仕様書
保安図(車道・歩道にはみ出して工事を行う場合)
現況写真(占用箇所を明示)
工程表
道路使用許可申請書(1部のみ手数料県証紙添付)

 

必要な書類(承認工事申請)

様式第1  道路に関する工事の設計及び実施計画承認申請書(承認工事) に下記の書類を添付の上、2部提出
道路に関する工事の設計及び実施計画承認申請書
位置図
土地整理図(公図)の写し
計画平面図
構造等の詳細図
道路横断図
仕様書
保安図(車道・歩道にはみ出して工事を行う場合)
現況写真(工事箇所を明示)
工程表

道路使用・占有許可

手続き

報酬

法定費用

道路使用許可

3万円〜

2,500円前後

道路占有許可

6万円〜

占有料別途必要

道路使用許可+道路占有許可

9万円〜

上記参照

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